茹でじゃがいもの生地でひき肉を包み、油でパリッと揚げ焼きにするリトアニア料理、【Žemaičių blynai(ジャマイチュブリーナイ)】のレシピを紹介するよ。
日本のいももちに似ていると言われることもあるけど、いももちよりもちもち感は控えめで、どちらかというと「ほくほく系のじゃがいも料理」という印象。
名前のŽemaičiųは、リトアニア西部のŽemaitija(サモギティア地方)/そこに住むžemaičiai(サモギティア人)に由来すると言われている。
リトアニア料理にしては工程が少なめで、意外と簡単に作れる。
しかも日本で手に入る材料で完結するので、ぜひ試してみてね。
ちょい歴史
Žemaičių blynaiは、リトアニア西部のŽemaitija(サモギティア地方)に由来するとされる郷土料理です。じゃがいもが主食級に広がったあと、家庭で作られる「いも生地で具を包む料理」として定着し、現在も惣菜や家庭の定番として親しまれています。
作り方
生地(4枚分)
💡 材料の分量を変更すると、その材料を基準に全体を再計算します。
茹でじゃがいもは、加熱でデンプンがすでに糊化(=プリン状に膨らむ)した状態です。潰すとデンプン(特にアミロース)がにじみ出て、冷める過程で軽く再配列し、“のり”っぽい粘りが出ます。
ここに卵を入れると、加熱中に卵タンパクが固まってネットワークを作り、水分とデンプンを抱え込みます。さらに片栗粉・薄力粉の「生デンプン」が焼成中に追加で糊化して、接着剤を“追い足し”するイメージです。
つまり「プレ糊化じゃがいも+卵ゲル+追加デンプン」の複合構造によって、成形しやすく崩れにくい生地になります。
片栗粉(じゃがいもデンプン)は糊化すると粘度が出やすく、表面が乾いたときにパリッとした膜を作りやすいので、「成形の接着」「外側のカリッ」に強いです。
一方、薄力粉はデンプンに加えて少量のタンパクも含むため、生地にほんの少しだけ“伸び”と耐久性が出ます(片栗粉だけだと割れやすく、粉っぽくなりがちです)。強力粉ほどパンっぽくしたくないので、薄力粉がちょうど良い落としどころになります。
具
💡 材料の分量を変更すると、その材料を基準に全体を再計算します。
焼くとき(油・温度・時間)
・油:フライパン全面を途切れずに覆う量+約15g(焼いている途中で油膜が切れたら追加で足します)
・温度:油温130〜140℃(弱めの中火〜中弱火)
・時間:片面 約4分 × 両面(色づきを見て調整します)
菜箸(木製が見やすいです)を水で軽くぬらして水気を拭き取り、油に入れて泡の出方を見ます。
130〜140℃の目安:箸先から細かい泡が静かに出る(勢いが強すぎない)程度です。
泡が激しくブクブク出る/すぐ濃い色が付く場合は熱すぎるので、火を弱めてください。
130〜140℃帯でうまくコントロールできると、バターは薄いきつね色〜ヘーゼルナッツ色(ブールノワゼット)になり、香ばしく仕上がります。
ただしバターは乳固形分が焦げやすく、フライパンの温度ムラで色が一気に進んで黒くなりがちです。安定させたい場合は、①基本は油で焼いて、最後に少量のバターで香り付け/②澄ましバター(ギー)の使用がおすすめです。
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じゃがいもを茹でて湯を切り、鍋の余熱で1〜2分水分を飛ばしてから潰します。
その後、薄力粉、片栗粉、塩を入れて混ぜ、生地を作ります。
卵の温度管理(ダマ防止)
熱いマッシュポテトに卵を入れると、部分的に卵が固まってダマになり、生地が割れやすくなります。
潰したじゃがいもは粗熱を取って(目安:55℃以下)から、溶き卵を少しずつ混ぜ込むと失敗しにくいです。 - 玉ねぎをみじん切りにし、豚ひき肉と塩こしょうを入れて炒め、フィリングを作ります(火を通しておきます)。
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生地とフィリングをそれぞれ4等分します。
①の生地を手に取り、平らな円盤状にして②のフィリングをのせます。上からさらに生地をかぶせ、具が見えないように包んでから平たく成形します。
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フライパンに油を入れて加熱します。油の量は全面が途切れずに覆われる量+約15gが目安です(途中で油膜が切れたら追加で足します)。
油温130〜140℃(弱めの中火〜中弱火)で、片面約4分ずつ焼き、両面が色づいたら完成です。
バターで仕上げる場合は、最後に少量落として香り付けしてもOKです。

失敗しないコツ
- 生地がベタつく/柔らかすぎて成形できない
じゃがいもが水っぽいのが原因です。マッシュ後に鍋の余熱で水分を飛ばす/生地を10分休ませる/それでも難しい場合は片栗粉を5gずつ追加してください。 - 生地が割れる・ひびが入る/包むと裂ける
生地が乾き気味、またはまとまり不足の可能性があります。手を軽く濡らして成形する/生地を少しこねてなじませる/必要なら薄力粉を5gだけ足してください(入れすぎると粉っぽくなります)。 - 焼き色が付くの早すぎる(中が温まる前に焦げる)
温度が高い可能性が高いです。火を弱めて130〜140℃帯に戻してください。バターのみで焼いていて色が進みすぎる場合は、いったん拭き取って油に切り替え、最後にバターで香り付けすると安定します。 - フライパンにくっつく
油膜が切れている/温度が低い/早く動かしすぎ、のいずれかが多いです。油が全面を覆う量を維持し、置いたら触らず焼き色が付くまで待ってください(無理に剥がすと破れます)。 - 中が冷たい・ぬるい
厚みがありすぎる可能性があります。少し薄めに成形する/時間を+1〜2分する/ふたをして蒸し焼きにする、のどれかで調整してください。 - 具がはみ出る/漏れる
具が多すぎる、またはフチの閉じがあまいことが原因です。具を少し減らす/フチを指で押さえて閉じ、表面をなでて亀裂を消してから焼くと失敗しにくいです。
サワークリームを付けて食べるとさらに美味しいです。というか、サワークリームを付けて食べたほうがいい。絶対だ。
この料理は家で作ることもあるし、スーパーのお惣菜として買うこともある。
スーパーのものはお肉がぎっしりしているので、ひき肉を焼いてから詰めるのではなく、生のまま詰めて中まで火を通しているのかもしれない。
ただ、僕の家庭ではこのレシピのように、火を通したひき肉を詰めて作っていた。
ひき肉だけでなく、キノコ類やチーズ、明太子などを入れても美味しいとう。
作り方が分かりにくい/中にチーズも入れてみた/リトアニア人サワークリーム好きすぎる、などの意見や感想もお待ちしているよ。